ヨガにもいろんな流派があって、
こちらの"カルマ・ヨーガ(働きのヨーガ)"は、自分に与えられた義務を、結果に期待したり執着することなく、不平不満も漏らすことなく、ただ果たすためだけにに果たすことで、解脱(魂が、あらゆる束縛から完全に自由になり、二元性がもたらす苦楽から解放されること)し、至福(悟り)の境地に至ることができると教えています。
以下は私に響いた箇所を独断と偏見でシリーズにまとめて抜粋。
黄色マーカーは特にぐさっときたとこ。
*執着シリーズ*
執着は、われわれが報いを期待するところにだけ、やってくるのです
P103
自分が果たすまわり合わせとなった義務の性質についてぶつぶつ言うのは、結果に執着している働き手です。無執着の働き手にとっては、すべての義務は同等に良く、しかも利己主義と欲望を殺して魂の自由を獲得するための能率的な道具です。
P146
誰かが自分に頼っている、自分はひとのために善をなすことができる、と思うのは一つの弱さです。この信念はわれわれすべての執着の母であり、この執着から、われわれのすべての苦しみが来るのです。
P174
この、「私と私のもの」が、一切の不幸をつくり出すのです。所有感といっしょに、利己心がやって来ます。そして利己心が不幸をもって来るのです。あらゆる利己的な行為または利己的な思いは、われわれを何ものかに執着させ、たちまちわれわれは奴隷にされてしまいます。(中略)そしてわれわれが「私と私のもの」と言えば言うほど奴隷状態はひどくなり、不幸も大きくなります。
*勘違い是正シリーズ*
P74
利己的な働きは奴隷の労働なのです。
P92
私は、宇宙の標準ではありません。私が自分を世界に適応させなければならないのであって、世界が私に適応しなければならないのではありません。
P140
あなたが世界に与えるものは、たいして立派なものではありません。あなたが無執着の感情をわがものとしたときには、もう、あなたにとっては善いも悪いもないでしょう。利己性だけが、善悪の区別をつくるのです。
P148
誰であれ、自分は世を助けるために生まれて来たのだ、などと考えるのは、まったくのナンセンスです。それは要するに、高慢です。善徳のようなふりをした利己性です。
*義務シリーズ*
P32
われわれの第一の義務は、自分自身を憎まない、ということです。
P97
われわれの第一の義務は、自分自身を憎まない、ということです。
P97
母親の立場はこの世で最高のものです。そこで最高の非利己性を学びかつ実践する唯一の場なのですから。
(中略)まず第一に子供たちのことを、それから彼女自身のことを考えるのが、母親の義務です。(中略)向上するたった一つの道は、自分の前に与えられた義務を果たすことです。
(中略)まず第一に子供たちのことを、それから彼女自身のことを考えるのが、母親の義務です。(中略)向上するたった一つの道は、自分の前に与えられた義務を果たすことです。
*二元性克服シリーズ*
P38
われわれは、いかなる理想をも冷笑する権利は持っていないのです。人それぞれが、みずからの理想実現のためにできる限りのことをするがよい。私があなたの標準で評価されることも正しくなければ、あなたが私の標準で評価されることも正しくありません。
P114
人生それ自体は善いものでも悪いものでもなく、それを見るわれわれの心の状態によって、善くも悪くもなるのです。火それ自体は、善いものでも悪いものでもありません。それで自分が暖まったときには、われわれは「何という結構な火だ!」と言います。それで指をやけどさせたら、文句を言うでしょう。それでも、火そのものは善くもなければ悪くもないのです。われわれの使い方によって、われわれ内部に善いか悪いかの感情を起こさせるのです。
P113
悪い行為を分析しても、そこからどこかで、何らかの善い結果が出るであろうことを知るでしょう。
善い行為の中に、そこにも何かの悪があることを見、また悪のさなかに、その中にもどこかに何か善いものがある、ということを見る人は--------働きの秘密を知った人です。
*滅私シリーズ*
P136
自分を忘れるということが、われわれが人生で学ばなければならない大切な課業なのです。
人は愚かに、自分は自分を幸せにすることができる、と思います。そして長年の苦闘の末ついに、真の幸福は利己心を滅することである、しかも自分以外に、自分を幸福にすることのできる者はいない、ということを知るのです。
P139
完全な自己滅却、つまり他者のために喜んで心、肉体および一切のものをささげる、ということなのです。人がこの境地に達したとき、彼はカルマ・ヨーガを完成したのです。
抜粋以上。
今わたしが働いている職場で出会った、「この人、神。人格者。」と思う上司は
このカルマ・ヨーガを完成した人だとこの本を読みながら思いました。
●重い荷物などを運んでいる時、どこからともなく手伝いに来てくれる
●誰に対しても、いつ何時も、態度、対応がフラットで一定
●去り際、引き際がさりげなくて後を引かない
●恩を着せない、相手に不必要な気を遣わせない
●話しかけると、いま取り組んでいる仕事の手を止めて話を聞いてくれる
●いつも穏やかで落ち着いている
●腰が低く、でしゃばらず、静かなのに存在感がある
●さわやか、フットワークが軽い
彼の特徴はざっとこんな感じ。
身近にこんな素敵な人がいることは本当にありがたい。
いつも感動する。
こちらの本、ヨギなら1回は読むであろう古代インドの聖典「バガヴァッド・ギーター」に登場するアルジュナの”義務”についての理解を深めてくれます。時々クリシュナの言葉も引用されています。
講演集なので、口語で読みやすく、たとえもわかりやすい。
ヨガをする人にもしない人にも、すべての"働く"人におすすめの一冊。
また一週間仕事がんばろう!という気にちょっとなれるかもしれません。
今わたしが働いている職場で出会った、「この人、神。人格者。」と思う上司は
このカルマ・ヨーガを完成した人だとこの本を読みながら思いました。
●重い荷物などを運んでいる時、どこからともなく手伝いに来てくれる
●誰に対しても、いつ何時も、態度、対応がフラットで一定
●去り際、引き際がさりげなくて後を引かない
●恩を着せない、相手に不必要な気を遣わせない
●話しかけると、いま取り組んでいる仕事の手を止めて話を聞いてくれる
●いつも穏やかで落ち着いている
●腰が低く、でしゃばらず、静かなのに存在感がある
●さわやか、フットワークが軽い
彼の特徴はざっとこんな感じ。
身近にこんな素敵な人がいることは本当にありがたい。
いつも感動する。
こちらの本、ヨギなら1回は読むであろう古代インドの聖典「バガヴァッド・ギーター」に登場するアルジュナの”義務”についての理解を深めてくれます。時々クリシュナの言葉も引用されています。
講演集なので、口語で読みやすく、たとえもわかりやすい。
ヨガをする人にもしない人にも、すべての"働く"人におすすめの一冊。
また一週間仕事がんばろう!という気にちょっとなれるかもしれません。
(文章引用元)
1989年 スワミ・ヴィヴェーカーナンダ著 「カルマ・ヨーガ 働きのヨーガ」
日本ヴェーダーンタ協会